家事力ゼロのまま定年を迎える危うさ
「自分は家事が苦手だから」「全部妻に任せている」──そうやって過ごしたまま定年を迎えると、あなたの家事力は“ゼロ”のままです。
家事を全く経験しないで老後を迎えることは、夫婦関係のバランスを崩し、自分自身の生活力をも危うくします。
家事力は「経験値」で差がつく
家事は才能ではなく、積み重ねによって成長するスキルです。
もし毎日コツコツと家事をしてきた妻と、ほとんど経験してこなかった夫を比べると、その差は歴然。
仮に家事を1日1ポイントのRPG(ロールプレイングゲーム)の経験値としたら──
- 10年で3,650ポイント
- 30年なら1万ポイント
妻はRPGのキャラクターのようにレベルアップを繰り返し、家事力が圧倒的に積み上がります。一方で夫はレベル1のまま。
これでは、いざ「定年後に一緒に暮らす時間が増える」となったときに、大きな不満や摩擦が生まれるのは当然です。
RPGに例えるとわかる「夫婦のレベル差」
RPGの世界では、仲間とパーティーを組んで冒険に出ます。もしレベル1(経験値ゼロ~)のキャラとレベル100(経験値10000~)のキャラが同じ敵に挑んだらどうなるでしょうか。
- レベル1は一撃で倒されてしまう
- 仲間の足を引っ張ってしまう
- 結局はレベル100の仲間がすべての負担を背負う
家事も同じです。
毎日積み重ねてきた妻と、ほとんど経験してこなかった夫では、戦力差は歴然。その差が夫婦のすれ違いや不満につながります。
妻の気持ちを想像してみよう
妻からすれば「なぜ私ばかりが頑張らないといけないの?」という思いが積もり積もっていきます。特に共働き家庭では、仕事と家事の両立という二重負担。肉体的にも精神的にも大きなストレスです。
さらに定年後を考えてみましょう。
夫は「これからは家でゆっくり過ごそう」と思うかもしれません。ですが妻にとっては「夫が家にいる時間が増える=自分の負担が増える」と感じることも。実際に「夫の定年後が一番つらい」という声は多くの妻から聞かれます。
今からでも家事力は積み上げられる
「自分は家事が苦手」「やったことがないから不安」──そう思う男性は少なくありません。
ですが大丈夫。RPGと同じで、経験を積めば必ず成長できます。最初は小さな一歩から始めればよいのです。
小さな家事から始める習慣
初心者でもできる家事はたくさんあります。
- ゴミ出しを担当する
- 洗濯物を干す
- 晩ごはん後の食器を洗う
週1回のペースでも、10年続ければ500回以上の経験になります。ゼロのまま過ごすのとでは、雲泥の差です。
家事を続ける3つのメリット
実際に家事を始めると、想像以上のメリットが得られます。
1. 夫婦仲が良くなる
妻の負担が減り「ありがとう」と言われる機会が増えます。小さな感謝の言葉が夫婦関係を驚くほど改善します。
2. 家族との時間が濃くなる
子どもと一緒に掃除や料理をすれば教育にもつながり、「一緒にやった」という体験が家族の思い出として残ります。
3. 定年後の自立につながる
料理や掃除ができるようになれば、老後の生活の自由度が広がります。「自分で自分のことができる」という自信は、定年後の生きがいにも直結します。
家事力レベルアップ作戦
- 小さな一歩から始める
料理が苦手でも、炊飯器のスイッチを押す、ご飯をよそう、皿を並べるだけで立派な家事です。 - 継続こそ力
毎日でなくても構いません。週1回、2週に1回でも続ければ経験値は着実に増えます。 - 共同作業として楽しむ
家事を「義務」ではなく「夫婦の共同作業」と捉えると、会話が増え、家庭の雰囲気も明るくなります。
家事力という「夫婦関係を守る武器」
今はレベル1でも、RPGのキャラクターが努力を重ねて成長するように、家事も経験値を積めば必ず上達します。
そしてその経験値は、夫婦関係を守る大切な武器となり、定年後の生活を支える力になります。
まとめ:ゼロで終えるか、積み上げるかはあなた次第
家事は才能ではなく経験値の積み重ねです。
- ゼロのまま定年を迎えるのか
- 今日から少しずつ積み上げていくのか
選ぶのはあなた自身。
夫婦が同じパーティーを組み続けたいなら、今こそ行動のタイミングです。
「やらない理由」より「やってみる一歩」。
その積み重ねこそが、夫婦関係をより豊かにし、定年後の人生を楽しく過ごすための最大の武器になるのです。


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